少し肌寒く感じる初秋の夕暮れ時に制服姿のまま、水瀬立夏は学校帰りにスーパーに立ち寄った。
目指すは製菓コーナー。市内でも大型店に入る、このスーパーは品揃えの良さが自慢だ。
大きなチョコシロップの瓶、丸ごとのイチゴがゴロゴロが入ったジャム、蜂蜜一つをとっても、その種類は豊富だ。
立夏はケーキ材料の棚の前で立ち止まり、デコレーション用のチョコレート、砂糖菓子に視線を向けて溜息をついた。
「チョコレート…お砂糖で出来た動物さん。どれも格くんにはくどいかなぁ…」
手に取ったバースデーメッセージ用のチョコレートプレートをそっと棚に戻す。
「胃に優しいケーキってないかなぁ…」
思わず声に出して呟くと後ろでクスクスと笑い声が聞こえ、慌てて振り返と顔見知りの姿に立夏の瞳は輝いた。
「澪さん?」


「ごめんね。だって立夏ちゃんの一人百面相があまりにも面白かったから」
買い物かごを手に提げてまだ込み上げる笑いを必死に堪えてるストレートヘアーの女性、如月澪。
彼女は立夏がケーキを作ってプレゼントしようとしている相手、氷上格の従兄、氷室零一の婚約者であり、立夏の良き相談相手だった。
氷上格と氷室零一。
血縁関係があるからなのか似た要素を持つ相手を好きになった者同士としての何か共感するものがあるからなのか、
立夏と澪は良く馬が合った。
「もう…澪さん、ヒドい。わたし、真剣に悩んでるんですよ?」
澪に笑われた立夏は唇を尖らして澪を恨めしそうに見つめた。
「ごめんね。で、ケーキ材料見てるみたいだけど、ケーキ作りに悩んでいるのかな?」
「ケーキ作りというか、どんなケーキを作ろうかって悩んでるんです。胃に優しいケーキ、澪さんは知りませんか?」
「胃に優しいケーキ?」
今度は澪が驚いた表情を浮かべ立夏に聞き返す。
「格くんに大きなバースデーケーキを作ってプレゼントしたいんですけど普通のケーキだったら胃にもたれちゃうかなって…
それでも格くんは無理して食べきろうとするだろうし。だったら沢山食べても胃にもたれないケーキってないかなって」



「そうなんだ?立夏ちゃんは格くんが大好きなんだねえ。胃にもたれないケーキかぁ…」
澪は少し考え込み、直ぐに表情を明るくし顔を赤く染めた立夏に弾んだ声で提案した。
「おからを使ったシフォンケーキなんてどうかな?小麦粉で作るケーキより胃に優しいと思うよ」
「おからですか?確かに格くん、豆腐料理好きだけど…」
「小麦粉で作るケーキみたいにふんわりしっとり出来ちゃうから。でヨーグルトクリームでデコレーションすればバースデーケーキになるよ」
「ヨーグルトクリームなら重たくなさそうですね」
澪の提案に立夏もうんうんと頷いた。
「よし!善は急げ!早速、一緒に作ってみようか?」
「今からですか?今からだと…時間も遅いですし」
立夏は19時を知らせようとしている店内の時計に視線を向けた。
「うーん。そうだねえ…じゃ、明日、作ろう!あ、立夏ちゃん、明日は空いてるかな?」
同じように時計に視線を向けた澪は失敗した子供のような顔をして立夏に再度、尋ねた。
「はい。空いてます」
「よし!じゃ、明日作ろう!約束っ!」
「はい!」
嬉しそうに立夏は頷いて二人は明日作るケーキの材料を揃えてレジへと向かった。




「送ってくれてありがとうございます」
自宅前迄、澪に車で送ってもらった立夏は澪にぺこりと頭を下げた。
「問題ない。君の自宅は私の帰路の途中だ」
澪は気難しい表情を浮かべ、かけていないのに眼鏡を中指で押さえる仕草をする。
「それって、氷室先生の真似ですか?」
「そう!似てる?」
思わず車の窓から身を乗り出して尋ねる澪に立夏はバッチリですと応えた。
「ふふ。零一さんの真似は自信あるんだ。けど零一さんには毎回、研究が足りないってダメ出しされちゃうんだけどね」
「そうなんですか?似てると思うけどなぁ…」
少し残念そうな表情を浮かべる立夏に澪はウィンクして
「問題ない。更なる努力を重ねていつか完璧な氷室零一を演じて見せよう。以上」
咳払いまで忠実に再現されて、立夏は溜まらず笑い出す。澪もつられて笑い出し暫く二人は笑い続けた。
「じゃあ、明日の朝10時に迎えにくるから」
「はい!お願いします!」
立夏は走り去る澪の車を見送り家の中へと入っていった。





「立夏ちゃん迎えにきたよ」
10時ちょうどに立夏の家の前に澪の車が止まり澪が車の窓から手を振った。
「10時ぴったりですね。流石、格くんが敬愛する氷室先生の彼女さんですね」
家の前で準備万端で待ちかまえていた立夏は感嘆の声をあげた
「ふふ。零一さんに"時間厳守"はみっちり教え込まれたからね。さあ、乗って、乗って」
「はい!」
助手席に乗り込んだ立夏はシートベルトをしっかり締める。
「では、出発する」
澪のワインレッドカラーの愛車は土曜日の比較的空いている道路を滑る様に走り出した。
「どうだ?私の運転は?」
「上手です。お父さんの運転より上手かも…」
澪の物真似に突っ込む事も忘れて快適なドライブに立夏は素直な感想を述べた。
「なんたってA級ライセンス所持な零一さん直伝だからね。最初の頃はスッゴく怒られたんだよ。
もうね、教習所の教官が天使に見えるくらいに」

(羽学でもはば学の氷室先生が怖いっていうのは有名だからなぁ…)
ハンドルを握りながら苦笑いを浮かべる澪に立夏は思わずその情景を想像し同情の眼差しを向けた。




「ここって、澪さんちですか?」
「うん。わたしのうちだよ。さあ、遠慮せずにどうぞ」
車を車庫に入れてきた澪は玄関前に佇む澪に入るように促す。
白い華奢な作りの2階建て。白いレースのカーテンが閉められた窓は澪の部屋だろう。
「おじゃまします」
ぺこりとお辞儀をしてドアを開けた立夏は突然飛び出してきた蛙にびっくりして悲鳴を上げた。
「あれ?ねえちゃん、お客さんって氷室先生じゃなかったのか?」
玄関ホールで蛙の悪戯を仕掛けた澪に面差しが似た少年が立夏の後ろの澪に問いかける。
「じゃなかったのか?って毎回、毎回、零一さんに悪戯を仕掛けるなって言ってるでしょ?尽っ!」
「最愛の姉を取られた寂しい弟のささやかな仕返しなんだって。で、この人は誰なんだよ?」
蛙の玩具をピコピコと動かしながらショックからまだ立ち直れない立夏に如月尽、澪の弟は視線を向け澪に聞く。
「この子は水瀬立夏ちゃん。零一さんの従兄弟の格くんのガールフレンド」
「が、ガールフレンドって…まだ…」
澪の紹介に立夏は我に返って顔を赤く染める。
「格くんって、あの羽学の名物生徒会長の?なんだ。ねえちゃんと似た者同士か」
「え?格くんを知ってるの?」
聞き返す立夏に尽は人差し指をチッチッと振り、
「俺の情報網を舐めてもらっちゃ困るな。お姉さん。氷上格。羽学の生徒会長。誕生日10月6日。A型…」
常時携帯しているメモ帳を開いて氷上のデータを得意気に披露する尽に立夏は驚きが隠せなかった。
「まあ、イイ男を目指す俺としては他のイイ男のチェックも欠かさないんだ」

自慢気な表情を浮かべる弟の鼻を澪は指でピンっと弾いて言った。
「イイ男はこんな悪戯はしないものなの。さあ、わたしと立夏ちゃんは今からやる事があるの。邪魔者はいった、いった」
「いってーな!」
弾かれた鼻を手で押さえながら尽は澪を睨みつけるも渋々と自室へと立ち去った。
「そのチェックに助けられてたのは誰でしたっけ?」
と捨て台詞を残して。




「先ずはレモンの皮を擦り下ろしてと…
でメレンゲはボールを逆さまにしても落ちない位の固さに泡立てるんだよ」
キッチンで澪の指示通りに作業をする立夏。
メレンゲにおからを加えて、さっくりと木べらで混ぜ合わせる。
「澪さんってスゴいですよね。勉強も出来るしお菓子作りだって出来ちゃうんだから」
「そうでもないよ。わたし、最初は全くダメダメだったし」
オーブンの温度調節をしながら応える澪に立夏は視線を向ける。
「成績も中くらいだったし、バレンタインのチョコもキチンと作れなかったから。けどね、認めてもらいたかったから頑張ったんだ」
「認めてもらいたかったからって、氷室先生に?」
シフォンの型に生地を流し込みながら立夏は澪に尋ねる。
「そう。最初はね、自慢の生徒としてでも良かったんだ。だって、零一さん、褒めてくれる時、スッゴく優しい顔で笑いかけてくれたから。
その笑顔だけで満ち足りた気持ちになったんだ。
でも、欲張りなんだよね。次第に生徒から零一さんの特別になりたいなって。そう思うようになったんだ」
シフォンをオーブンに入れた二人はダイニングに移動して休憩をしていた。
「わかります。その気持ち。特別かぁ…
わたしもなれるといいな。格くんの特別に」
ミルクティーが注がれたカップを両手で包み込むように持ち立夏は溜息をつく。
「大丈夫。立夏ちゃんなら。わたしが保証するよ!」
澪は力強く言いながら立夏に菓子器に盛られたクッキーを勧める。
「これは?クッキーですか?」
一つ手に取り口に運ぶとサクッとした歯触りが心地よかった。ほんのりとした甘みがすうっと溶ける。
「美味しいですね。なんか優しい味」
「おからで作ったクッキーなんだ。これも後でレシピ教えてあげる」
「はい!是非とも!」
澪みたいにほんのりとした安らぐ優しい甘さのクッキーだなと思いながら立夏はクッキーを口に運んだ。




「似た者同士が保証するから大丈夫だよ。
格くんにも立夏ちゃんの想いはきっと伝わってるから」
9号サイズのデコレーションされたレモンシフォンと袋いっぱいのおから入りクッキーを手土産に立夏は澪に車で送ってもらい自宅へ戻った。
(ケーキは流石に今日中に食べなきゃだよねえ。格くんの誕生日は明後日だし)
自分の部屋へ入り明かりを点けると同時に窓がコンコンとノックされた。


「遊くん!」
カーテンを開いて窓を開けると隣に住む男の子、音成遊が笑いながら手を振ってきた。
「お姉ちゃん、おかえり。今日はデート?」
「ううん。違うよ。今日はね…あ、そうだ!遊くん、お腹減ってない?ケーキがあるんだけど?」
「え!ケーキ?
ちょっと待ってて!直ぐ行くからっ!」
瞳を輝かせながら器用に屋根伝いにやってくる相手の為に立夏はお茶を淹れる準備を始めた。

「到着〜!で、ケーキはどこどこ?」
キョロキョロと部屋中を見回す相手に立夏は笑いながら
「もう。そんなに急がなくてもケーキは逃げないよ。下にお茶の用意もしてるからダイニングで食べよう」
「わーい!ケーキっ!」
立夏が言い終わらない内に遊は部屋から飛び出して階段を降りて行った。
「うわっ!すっごく、美味しい!立夏お姉ちゃん、将来パティシエになれるよ!」
ヨーグルトクリームでデコレーションされたレモンシフォンケーキを頬張り満面の笑みを浮かべる遊に立夏は笑いかける。
「これね、わたしが尊敬する人から教えてもらったんだよ」
「立夏お姉ちゃんの尊敬する人?誰?誰?」
立夏は氷室先生の話を得意気に話す格の気持ちがわかるなぁと思いながら遊に楽しそうに次々と澪の話を聞かせた。



「よし!バッチリ大成功!」
ケーキの完成度の高さにはしゃぎながらケーキボックスにケーキを収める。
登校時間までまだある。登校途中の氷上に会えないかなと期待を胸に澪の手製のクッキーと一緒に大きめの紙袋に入れた。
「いってきます!!」
勢い良く玄関のドアを開けて鞄を背中に背負って弾むように早足で学校へと向かう。
(早く、格くんの喜んでくれる顔がみたいなぁ。それとも驚いちゃうかな?)
自然と笑みが浮んでくる。大好きな人の生まれた特別な日だから、最高のプレゼントで生まれてきてくれてありがとう!って伝えたいから。
「おはよう。水瀬君」
後ろから声を突然かけられた立夏は物思いから我に返って振り返り、
「あ、格くん。おはよう!」
立夏の姿を見つけて自転車を押しながら駆け寄ってきたのは
校則に従い多くの生徒は嫌がるヘルメットを律儀に着用する”羽学の名物生徒会長”氷上格だった。
「君の挨拶はいつも元気一杯だな。どうだい?行き先も一緒だ。一緒に登校しないかい?」
立夏は満面の笑みを浮かべて氷上からの誘いに応じた。
「荷物は籠の中に入れたまえ。・・・って、なんだか今日は大荷物なんだな?」
立夏の手に提げた大きな紙袋に氷上は視線を向ける。
「中に何が入っているんだい?・・・差し支えなければだが」
前籠に背負ってた鞄を乗せながら立夏は悪戯っぽい笑みを浮かべて”内緒”とだけ答えた。
(答えたくないならこれ以上、聞くこともないよな)
ふうっと溜息を一つつき氷上はそれ以上、詮索することもなく立夏と学校へ向かうことにした。


格と別れて教室へと急ぐ立夏に親友の西本はるひが声をかける。
「おっはよ〜さん!!n?立夏、この大荷物はなんやのん?」
「あ、はるる。おはよ!あ、これ、ケーキとクッキー」
「ケーキとクッキー?!ホンマ?なぁなぁ、味見させてくれへん?」
ケーキとクッキーと聞いて甘えた声を出して強請るはるひに立夏はダ〜メと答える。
「だって、これ、格くんに作ったバースディケーキなんだもん。
クッキーは格くんの従兄弟の婚約者さんから預かった格くん宛のプレゼントなんだよ」
「そっか。今日はひかみんのバースディなんか?サプライズや!ほんなら仕方ないなぁ」
残念そうにちぇっと舌打ちするはるひに立夏は苦笑いを受かべる。
「今度ははるるの分も作ってくるから・・・あ、そうだ。はるるも一緒にお祝いしない?」
「うん、するする!って、ウチ、お邪魔虫にならへん?」
「ううん。全然。今日は格くん、生徒会もないって言ってから放課後にお祝いしようと思ってるんだけどダメかな?」
「全然、ダメあらへんし!ウチも祝うで!!ひかみんの生まれた日!!」
「ありがとう。格くんも沢山の人に祝ってもらえたほうがきっと嬉しいと思うし」
「せやな。おめでたい日やからパーッっと大勢でわ〜ってやった方が楽しいしなあ。
ウチ、他にも声、かけてみる!楽しみにしとってや!」
と言い残してはるひは始業のチャイムが鳴り響く中、走り去っていった。


放課後。はるひの提案で会場は理科準備室に決まり、ケーキは理科室の冷蔵庫に保管されていた。
楽しそうな表情で骨格標本にどこから持ってきたのかクリスマスの飾りつけをウキウキとする若王子先生の姿。
はるひはせっせと”ひかみん、誕生日おめでとう!”と黒板にチョークで書き込み、
立夏は理科室の机に冷蔵庫から出したケーキを中央にクッキーを人数分の紙皿に分けていた。
「格くんには4時に約束してあるから。ああ、もう後10分しかないよ!」
「なぁなぁ。ひかみんの顔も描いた方がええかな?」
いっぱしの画伯な顔つきで黒板に対峙するはるひがのんきに答える。
「アカン、アカン。アートはこうするんや」
スッとはるひの横からチョークを手に取り次々と綺麗な花を描いていく。
「クリスもきてくれたん?」
「ボクも氷上クンにハッピーバースディ歌ってあげたいし。ハッピーバスディ〜氷上クン〜♪」
クリスことクリストファー・ウェザーフィールドは高らかにバースディソングを歌いだす。
「バースディソングなら、伴奏も必要だよな?」
「ハリー?」
ギターを片手に携えてニッと笑みを浮かべて針谷幸之進、その後に志波勝己と入ってきた。
「氷上にはトレーニングメニューで世話になってるから・・・」
わいわいと集まってくる氷上の誕生日を祝いにきてくれた友人達を立夏は満面の笑顔で迎え入れた。


時を同じくして氷上は理科準備室へと早足で向かっていた。定刻5分前。バッチリだ。
いざ、理科準備室のドアを開けようとし、背後から突然、呼びかけられて振り返る。
「佐伯君?」
氷上に声をかけたのは佐伯瑛。眉目秀麗、文武両道、女子生徒に絶大な人気を誇る羽学のプリンスだった。
いつもの人当たりの良さそうな笑顔はなく、氷上をじっと見つめている。
「どうしたんだい?君も準備室に用かい?」
「用なんかない。・・・」
不機嫌そうに答える相手に氷上は怪訝そうな視線を向けながらもそれじゃ。と準備室のドアに手をかけた。
「おい」
再度、呼び止められて振り返ると佐伯は氷上の真正面に立っていた。
「アイツ、泣かせたら絶対に許さないからな。それだけ」
くるっと踵を返して立ち去ろうとする佐伯に今度は氷上が問い返す。
「”アイツ”って水瀬君もことかい?」
「・・・」
背中を氷上に向けたまま立ち去る佐伯は何も答えなかった。
「君にいわれなくとも僕は必ず水瀬君を幸せにしてみせる」
氷上の答えに佐伯は少し肩を震わして何も答えずに夕闇の迫る廊下を立ち去っていった。
(佐伯君も水瀬君のことを・・・でも僕も譲る気はない。誰であってもだ)


真剣な表情のまま、準備室のドアを開けた氷上はパーンという破裂音に思わず驚き腰を抜かした。
視界に映るのはクラッカーを手に爆笑中のはるひと針谷。若王子先生は楽しそうにコーヒーを注いでいて、
志波はそれを手伝っていた。黒板は”ひかみん、誕生日おめでとう!”と沢山の落書きで彩られ、
その作品を満足そうに眺めるクリス。
「こ、これは一体・・・」
「みんなで格くんのお誕生日を祝うために用意したんだよ?」
満面の笑顔で氷上に手を差し出す立夏。氷上は少し照れくさい気持ちでその手をとった。
「ほんなら、気をとりなおして、ハッピーバースディ!!」
「おめでとう、氷上クン」
「・・・おめでとう」
沢山のおめでとうに氷上は泣きそうになってグッと堪えて照れ笑いを浮かべる。
「ありがとう。こんな素晴らしい誕生日は初めてだよ」
「じゃ、まずはハッピーバースディをみんなで歌いましょう。1,2、3、はい!」
若王子先生の音頭で針谷の伴奏に合わせてハッピーバースディの歌声が夕日が照らす教室内に響く。
堪えきれずに俯く氷上の手を隣に座った立夏は優しく握り締め呟いた。
「格くん、本当に生まれてくれてありがとう」




END





とまぁ。誕生日当日に間に合いました〜
で、で・・・センセ出せなかった〜!!!
反省文はブログにて・・・
では予想以上に長くなりなんか収拾つかなくなりかけましたが!!
氷上、誕生日おめでとう!!生まれてくれてありがとう!!
では、読んでくださりありがとうございました!!